東京市場は結果的には小さな動きとなりました。ドル/円は150.45-50円まで上昇し、今週の高値を一時更新しましたが、その後は続かなかったのです。ドル/円は150.30円レベルで取引を始め、緩やかな右肩上がりの動きを見せました。週間高値をわずかに更新する場面もありましたが、鈴木財務相などからの口先介入の影響もあり、上値が抑制されてドルはじり安の展開となりました。このような行って来いの展開が続き、16時現在では150.20-25円で取引されています。

注目されていた材料の一つは「日経平均株価」と「円安けん制発言」でした。日経平均株価は16日に38800円台を示し、史上最高値に迫っていましたが、その後上昇が鈍化していました。しかし、今日の東京時間で初めて39000円台を示し、1989年12月29日の38957.44円を上回り、34年ぶりの高値更新となりました。株価の堅調な背景には、円安なども影響しているとされていますが、直近では米半導体大手エヌビディアの決算が市場予想を上回ったことも好感されていたようです。明日の東京市場が休場となるため、来週はついに4万円の大台を目指すことが期待されています。円安けん制発言が相次ぎました。鈴木財務相は「為替市場の動向を高い緊張感を持って注視する」との発言に加え、「一定レベルを防衛ラインとして対応するわけではない」とコメントしました。このコメントを受けて、実際の介入がいま少し猶予があるとの見方も出ています。また、植田日銀総裁も円安けん制に言及し、「為替はファンダメンタルズに沿って安定した動きが重要だ」と述べていました。