東京市場は引き続き小動きが続きました。上値は重く、一方で下値も堅調であり、市場はレンジから抜け出せない状況でした。先週末は、24日が「ロシアによるウクライナ侵攻から2年」の節目であり、それに関連して様々な国際会議が開催されました。各国要人からの関連発言も相次いでいました。この状況の中、ドル/円は150円半ばで取引を始めましたが、積極的な動きは見られませんでした。取引は150.30-60円といった30ポイント弱のレンジで推移し、基本的には次の材料を待つ状況でした。ただし、日経平均株価が高値を更新したことで、為替市場ではリスクヘッジの円売りが進んだとの指摘もありました。16時現在、ドル/円は150.40-45円で取引されており、欧米市場を迎えています。

一方、注目されていた材料は「ウクライナ侵攻2年」と「中国情勢」でした。ウクライナ侵攻に関しては、24日に様々な国際会議が開催されましたが、国連総会では「ロシア非難決議」の採択が行われませんでした。ウクライナのゼレンスキー大統領は米国の上院民主党トップとの会談で、米国の支援を改めて要請したと報じられました。一方で、ロシアの反体制派指導者ナワリヌイ氏の遺体に関する報道もありましたが、遺族の意向や葬儀については不透明な状況が続いています。中国情勢に関しては、中国証監会が不正取引に厳罰を科す方針を示し、規制の抜け穴をふさぐ考えを示しました。また、習国家主席は経済政策についての会議を開き、製造業への支援や物流コストの引き下げについて議論しました。これらの政策が経済や金融市場にどのような影響を与えるかに注目が集まっています。同時に、台湾への外国の干渉に対して「封じ込め」、台湾の正式独立に対しては「断固として対抗」する方針も改めて示されました。